063_話04(忍耐開始)

子細は書けないが、その後は、いろいろとつらい思いをするはめとなった。

表面的な外見は今までとほぼ変わらない。表情が人によっては暗く見えたこともあったかもしれないが、他人からしたら、つとめて明るく振る舞えば、または、普通に振る舞えば、内面に深い葛藤を抱え、苦しんでいることなど、まったくわからなかっただろうと思う。

ドクハラ、将来への不安と迷い、家族にもおそらく悲しい思いをさせたことと思う。

そして、ここからは、少年期とはまったく違う形で、急転直下、再び非モテを深く味わわされることとなる。

表面変わらず、内実非モテという、多分、あまりないような形で。

同じ境遇でも、精神的に強く、運命を切り開ける人もいたのだとは思うが、元々、気が弱く、小心者の自分には、かなりきつかった。

顔で笑って(というか、つとめて平静を装い)、心で泣いて、のようなあり方を目指そうと、少しは努力もした。

運命を呪おうと、神様を呪おうと、どうにもならないのだ。

自分にあらわれている現実はちっとも変わらない。

愚痴も、気晴らしも、ほとんど無意味だ。

結局は空しくしかならない。

奇跡が起きない限り、こんなものなのか、と思い、ある程度、あきらめの気持ちを持つしかないように思った。