070_話11(処世術)

前回 ( 069_話10(ルッキズム) - おぶなより2 ) はルッキズムの女性について少し書いたが、男性についても少し書いておきたい。

男性は外見だけでは世渡りがどうにもならないことは、誰でもわかりきっていることと思う。

ただ、そこそこ容姿がいい人の場合は、世渡りの知恵というか、術(すべ)として、一応、知っておいた方がいいと思うのでね。

男性の場合に容姿が比較的恵まれた人の場合、他の男性はこうした男性に対してどのように感じることがあるか、そしてこうした男性に対する場合に、念のために気をつけておいた方がいいことを書いておきたい。

イケメンであるから必ずしもモテるとは限らないのだが、とりあえず、モテるものと仮定しておく。

男性全員がそうなのかどうかはわからないが、男性の中にはこうしたモテそうと思われる男性に対して、憎悪や敵意を抱き、これを向けてくる人がいるのだ。

こうした感情は、普通は心に思っていても簡単には表に出さないのが普通だ。

やみくもにこんな憎悪や敵意の感情を露(あらわ)にしてしまっては、自身の人間性を疑われてしまうし、得策にもならないからだ。

たとえ心に思ったとしても、隠しておくのが普通である。

たが、まれにはこうした感情を露にする人もいる。そうした人の言動を見ていると、その人の自身の相当な劣等感や挫折感、そして、その反動としての容姿的に優位な人間に対してのドロドロとした強い憎悪と敵意が感じられるのだ。

だから、こうした人間が世の中にはいることを心の片隅にとどめ置いて、モテるから、あるいは、モテそうだからと調子に乗って周りへの配慮 0 %でいるのは、控えるべきだと言いたいのだ。

つまり、女性からの好意を抱かれやすいある種の男性は、当人はまったく気づかずわからなくても、女性に好意を寄せるそれ以外の男性から、理不尽な憎悪や敵意を抱かれる可能性があることを、一応、頭の片隅に入れて覚えておいてほしいのである。

私達は(原則として)未来がわからないから、未来に何が起きてくるかはわからない。

つまり、いつ、どこで、見も知らない人間から敵意を買うこがあるかもしれないし、それは予測できない訳だ。

そうした不測の好ましからざる事態を避ける、可能性を少しでも減らすためにも、モテにチャラチャラ浮かれたりしないで、慎重にしておくには越したことはない、ということ。

仮にそうした憎悪や敵意を向けてくる男性を ZT とすると、ZT には礼を尽くして下手に出る位でちょうどいい。

慇懃無礼(いんぎんぶれい)になりすぎず、適度な節度を保ちながら、礼を尽くすのだ。

場合によっては、ムカッとさせられることもあるかもしれないが、ここはこらえて(世界平和の祈りを祈るのが一番いい)、何事もなかったかのように、柳に風と受け流す。

間違っても、こちらも敵愾心(てきがいしん)をむき出しにするようなことがあってはならない。

男性の場合、実社会で、江戸の敵を長崎で討つ、のような形で、逆恨みのような復讐でもされたらかなわないからだ。

それに、どうせ、こうした ZT の憎悪や敵意は、過去世の因縁のあらわれか、今生で新たに起きてきた(敵意や憎悪を向けられた)のかどうかは、私達にはわからない。

だから、柳に風で受け流す、または、暖簾に腕押しで、押し通し、できれば(心の中で)祈りをして差し上げれば、言うことなしだ。

そうして、こうした難事を片づける。

それをおすすめしたい。

この話は、 ( おぶなより ) の ( 048_嫉み - おぶなより ) にもすでに書いてある。ある人または朴念仁の彼としておいたのは、実は私自身のことだった。

(追記1)
以上は、主として容姿についてのことだが、この中で、背の高さについて触れておきたい。

私自身は、背が高めなのだが、私から見てかなりの高身長の男性についての、個人的な感想である。

185 cm ならそうでもないが、これが190 cm 近くか、それ以上になると、正直、かなりの威圧感や圧迫感を覚えることが多い。

相対するだけで、こうした感覚を抱いてしまうのだ。

もしも、男性一般の中に、私のようなこうした感覚を抱く人がそれなりにいると仮定すると、逆のことが言えることになる。

身長が、170 cm 以下、あるいは、それ以上に比較的小柄な男性から見ると、私が彼らにこうした感覚を抱かせている可能性がある、ということだ。

あまり、対人関係で気を遣い過ぎると疲れて参ってしまうから、ほどほどにすべきだとは思うが、やはり、男性としては、自分よりも比較的に小柄な男性に対しては、こうした感覚を抱かせてしまう可能性があることを頭の片隅に入れて置いて欲しいのである。

女性は、高身長を好みがちだからとか、そんなチャラチャラしたことでいい気になることなく、こうした相手の男性に威圧感や圧迫感を与えること、最悪の場合には、妬みや嫉みや、憎悪の感情を抱かせる可能性があることを心して置いて欲しいのである。

本質的には、過去世の因縁であるとは思うが、私が大学生時代、先輩からいわれもない敵意を抱かれた例( ( おぶなより ) の ( 048_嫉み - おぶなより ) に書いた)からしても、この可能性を忘れないで欲しいのだ。

こうした高めか、高身長の男性でやさしい人は、気を遣って猫背気味になる場合もあるが、猫背もあまり好ましいとは言えないので、背筋は伸ばすべきだと思う。

そうして、自分よりもそれなりに、小柄となる男性に、威圧感や圧迫感を与えず、最悪の場合の敵意を抱かせないようにするためにも、できることならば、普段から南無阿弥陀仏の祈り一念のあり方か、もしくは、世界平和の祈り一念のあり方を心がけるようにしておいて欲しいのである。

(追記2)
ついでなので、こうしたいわれもなく同性から抱かれる敵意や憎悪の理解のためのヒントとして、 ( おぶなより ) の ( 048_嫉み - おぶなより ) の (注4) に書いた内容も引用しておく(改変あり)。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こういった話が、ピンとこない方のために、ヒントを記します。

例えば、貴方(あなた)が、イケメンの男性の友人(以下、イケメンと略)と二人でいるとします。

そのイケメンは、背が高くてカッコいい、チャラさも何も一切ない、完全、完璧なる本物のイケメンです。

昔で言うと、眉目秀麗な美男子、ハンサムですね。

雰囲気イケメンではありません。

目の前に、妙齢の、しかも見目麗しい女性が数人現れ、貴方には目もくれず、完全に無視。

そして、イケメンばかり、チヤホヤしたとしたら、どうでしょう?

中には、お持ち帰り志願か!と見紛(みまご)う女性までいる始末です。

貴方が、同性愛志向でない限り、えもいわれぬ、不穏な想念が湧き上がってくるはずです。

これが、異性を奪う同性に対する、憎悪や敵意です。

女性の方も、同様に考えて頂ければ、ご想像がつくと思います。

私は、男なので、女性の気持ちはわかりませんが、男性ほどではないにしろ、この憎悪や敵意は、それなりにある、と思われます。

最近は、若い男性が、草食化、絶食化したとも言われますが、連綿として引き継がれてきた本能が、そう簡単に消失するとは考えにくい。

表層意識下には、この本能が潜んでいる、と思われます。

従って、何かのキッカケで、溢れ出てこないとも限らない。

これを臨場感を持って想定する、あるいは、類似の体験から類推すれば、ある程度おわかりになると思いますよ。