020_蒸留

大型書店に行くとわかるが、世の中には本が山のように溢れている。

自分が買った本を振り返っても、もう在庫としては残っていない本がかなりある。

今、入手しようとすれば、多分、取り寄せでダメなら、入手できないだろうな。

あとは、アマゾンくらいか。

絶版なら、メルカリかブックオフくらいか。

そうした流れの中で、泡沫のように消えていった本もかなりあるんだろうな。

あれだけの大量の本があるのだから。

その本を読んで、いつも思うのだが、みんななぜ本を読むのかな。

仕事や生活に趣味や自己啓発が大体だろうけど、ある程度、自分に身につけておきたい、覚えておきたいという内容を含む本や繰り返し読む本について、また、それ以外の本についても、いつも思うことがある。

特に繰り返し読むことがある本については、筆者の文体の特徴についてだ。

読んでいるともう少し贅肉(?)を削ぎ落としたい、わずかながらでも圧縮したい、と思う文章があるのだ。

自分なりに要約するなり、書き直すのが一番なのだが、目を通す方が圧倒的に早いので、どうしてもまとめ直して自分なりに書き直すことが、ためらわれてしまう。

書くとかなりの時間がかかるからだ。

ただ、この方が、読むたびの心の引っ掛かりがないので、いいには違いないのだが、どうしても踏み切れずにいる。

私達は、本来なら本を 1 回でも読めば、その記憶が頭にすべてある(理解の程度に応じて潜在意識にはすべて記憶されている)から、味わいたい場合以外は、もう読まなくてもいいはずだ。

ただ、たくさんの過去世からの業想念で、本来の神性をくもらされているから、そうはいかないので、繰り返し読んだり、本を捨てられなかったりする。

まあ、あまりにも画一化されてしまうと、機械的になってしまい、内容が潤いというか、味気をなくしてしまうかもしれないので、まずいのかもしれないが、なるべく、簡にして要を尽くすような、しかも、読みやすい本が増えてほしいと願っている。