052_外連味

ユーチューブで、AI ではなく意図的に上がってきた動画なのかどうかはわからないが、元テレビD さっきーチャンネル というチャンネルの動画を見た。

個人的には非常に見やすい好感の持てる動画だった。

雑味が一切なく、必要不可欠な内容以外は、時間も、余分な演技も一切なく(*)、挨拶も、最後に一瞬出るマメ知識掲示板(?)みたいなものを除けば、「ありがとうございました」であっさり終了。

実に外連味(けれんみ)がなく、スッキリとしている。

すべてにわたって、簡潔にして、要点を尽くし、文句のつけようもないほどに無駄がない。

普通にありがちな未練や余韻といった類いのものが一切感じられないので、その点では、きわめて男らしい動画と言えるだろう。

とにかく、内容での真っ向勝負のまさにお手本と言うべき動画になっている。

この人は、一流大学出ではないと自ら書いてあったが、そんなのはまったく関係ないよね。

内容の可否は別にしても、一切の自己顕示欲がなく、まったく雑味を感じさせない、事務的、かつ内容一辺倒に徹しているという意味では、本当に素晴らしい動画だ。

前に、恋愛ネタのマミ先生に驚かされたけれど、その他にも、車ネタ、スピネタをはじめとして、世の中には、地の頭の良い人や話の上手い人が、結構いるんだな、とよくわかる。

しかも、こうした人達は、かつてのテレビで時々見かけた、滑舌が悪く、しゃべりがたどたどしく、語尾がはっきりせず、何を言っているのかわからずに、イライラさせられることがまったくない。

実に洗練(?)されている。

最近は、まったくといっていいほどテレビを見ないからわからないけど、これじゃあテレビ出演者はかなわないんじゃないかな。

外国人さんにしても、日本滞在 2、3 年ぐらいで、かなり聞きやすく話せるユーチューバーさんが何人もいる。

かつての外国人訛りのあったテレビ出演者と比べると、優れているような気がするな。

時代の移り変わりは本当に早いですね。

マスコミとしての特質というか制約は残しつつも、かなり多様化が進むと、このようになるんですね。

かつては、書籍や雑誌を読んでやっと探り当てた内容が、動画の中にあっさり入っていることもしばしば。

いやあ、便利になりました。

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・外連味~けれんみ~俗受けをねらったやり方。はったりやごまかし。
(用例)外連味がない。

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(*)さっきーさんは、意識的にそうしているのかどうかはわからないが、私にはそう見える。

他のユーチューバーさんは、必ず余韻を残したり、表情一つをとっても演技が入るように見えて仕方がない。

その点、さっきーさんは、こうした無駄(?)を徹頭徹尾排除して、視聴者の側に立った実利一辺倒の、ものすごく良心的な動画を作っているように見えるのだ。

動画の始めの導入部(イントロ)もやたらに長いと、私は短気なせいか、イライラしてしまう。

デーブ大久保さんが動画で言っていたが、少なくともイントロは本当にあのくらい(デーブ大久保さんの動画くらい)短い方が、私には見やすくて助かる。

あれもやはり、視聴者側に配慮した良心的な作りと言えるだろう。