214_体質

私は世の一般的な人の例に漏れず(?)これといった霊感や霊能力もほとんどないし、霊的な体験も数えるほどしかない。

ただ、不思議と建物、特に古い建物に対しては、何とも表現のしようがない独特の雰囲気を感じることがある。

とある官庁に所用で行った時に、下から皇居となっている江戸城を見上げた時や、都心のとある銀行の立派な古い本社ビルを見上げた時などだ。

言葉は悪くて申し訳ないが、あまり、明るいとか、爽やかとは言い難い、どんよりとした、何だか歴史からくる不思議なえもいわれぬ独特の重さのようなものを感じたのである。

建物全体が(その風雪に耐えたという時間だけではなくて)人間の身体感覚に訴えかけてくる、どんよりとした重い空気を醸し出している、重い空気がじわじわと押し寄せてくるという感じで。

これらは、近代的な高層ビルなどでは、まったくといっていいほど、感じたことがなかった。

おそらく、目には見えない霊的な何かや、そうした肉体レベルとは違う細やかな波動レベルの何かがあったのだろう。

何か不思議。